プリペイドスマホ「moto g53s 5G」をレビュー!


ソフトバンクの携帯電話サービス「SoftBank」において提供されているプリペイド(前払い)式の料金プランに「シンプルスタイル」があります。基本使用料無料でプリペイドで通信料をチャージして利用するプランになっており、通話も着信くらいであまり使わず、データ通信もほぼしないような人にはとても安く維持できるので人気があります。

このシンプルプラン向けのスマートフォン(スマホ)として「moto g53s 5G」(Motorola Mobility製)が2024年1月19日(金)に発売されました。すでに先行して販売されていたソフトバンクの携帯電話サービス「Y!mobile」向けスマホ「moto g53s 5G」やオープン市場向けメーカー版「moto g53j 5G」と同等でおサイフケータイ(FeliCa)にも対応しています。

価格は公式Webストア「ソフトバンクオンラインショップ」などの直営店ではシンプルプランの無料チャージ10,000円(非課税)分付き(120日間有効)で35,200円(金額は特に記載がない限りは税込)となっています。今回はそんなmoto g53s 5Gをソフトバンクよりお借りしましたので紹介したいと思います。


moto g53s 5Gの背面。色はインクブラックの1色のみ

moto g53s 5GはMotorola Mobility(以下、Motorola)が展開するオールラウンドな機能を追求する「moto g」ファミリーの中では中位クラスとなるmoto g5xの2023年モデル「moto g53 5G」の日本向けとしておサイフケータイに対応するなどのカスタマイズされた独自モデルとなっており、前述通りに先に昨年6月より販売されていたオープン市場向けメーカー版のmoto g52j 5Gやワイモバイル版のmoto g53y 5Gと同じ仕様で、SoftBankのシンプルスタイル用機となります。

シンプルスタイルの料金プランはデータ容量別に3つのプランがあり、最も安い「200MBプラン」(990円)から「700MBプラン」(2,970円)、「3GBプラン」(5,478円)で、それぞれ利用有効期間は「200MBプラン」が2日、「700MBプラン」が7日、「3GBプラン」が30日となっています。また通話料(全国一律9.43円/6秒)、国際S!メールの送受信、国際SMSの送信および国際ローミングに非対応。2024年1月現在、「シンプルスタイル」は5G(第5世代移動通信システム)に対応していません。


moto g53s 5Gの左側面

moto g53s 5Gの右側面

moto g53s 5Gの下部

moto g53s 5Gの上部

moto g53s 5Gは、OSはAndroid 13をプリインストールしており、チップセット(SoC)はQualcomm製「Snapdragon 480+ 5G」(2.2GHz+1.9GHzのオクタコアCPU)、内蔵メモリー(RAM)は4GB、内蔵ストレージは128GBと、エントリー向けとなっており、スペックは高くありません。そのため、ベンチマークアプリ「Antutu Benchmark」のスコアは30万台です。

ただし、エントリー向けながらも約6.5インチ大型ディスプレイや約5000万画素CMOSカメラ、大容量5000mAhバッテリーを搭載するなど、コストパフォーマンス(コスパ)の高い製品になっています。サイズは約75×163×8.2mm、重さ約183g。外部メモリカードmicroSDXC(外部メモリ容量最大1TB)、SIMはnanoSIMとeSIMのデュアルSIM対応となっています。


Antutu Benchmarkは30万台のスコア

ハードウェア情報

またディスプレイアスペクト比9:20のTFT液晶で、解像度がHD+(720×1600ドット)、リフレッシュレートが最大120Hz駆動となっており、有機ELよりはコントラスト比が低く視認性は劣りますが、大型で高いリフレッシュレートで滑らかに表示できます。またパンチホール部分には約800万画素CMOS/広角レンズ(F2.0)のフロントカメラが内蔵され、顔認証に対応しているほか、生体認証として指紋センサーも搭載しています。


ディスプレイの表示例(Instagramアプリ)

さらにスピーカーは立体音響技術「Dolby Atmos」を採用したステレオスピーカーを搭載しており、イヤホンを利用した場合も音響技術による広がりのある音楽再生が可能です。


Dolby Atmosの設定画面

リアカメラはデュアルカメラ仕様で、約5000万画素CMOSのメインカメラと約200万画素CMOSのマクロカメラを搭載しており、エントリーモデルながら暗いシーンの撮影にも対応しており、4つの画素を1つにまとめて明るく撮影できるクワッドピクセルテクノロジーで低光量の撮影が可能です。


デュアルカメラ

撮影例

その他にもMotorolaの独自ユーザーインターフェース「MYUI」に搭載されているジェスチャー機能にも対応しており、本体を持って手首を2回ひねるとカメラが起動し、3本指で画面にタッチするとスクリーンショットが撮影できるなど、ジェスチャーで操作が可能です。


ジェスチャー設定画面

実際の使用感としては、エントリー向けながらもWebブラウザーやSNS、動画再生などではもたつくようなシーンはありませんでした。CPU速度とRAM容量が低いため、重い作業には向いていませんが、日常でライトに利用するには快適でした。また、ディスプレイの品質は、ハイエンドモデルと比較して一歩劣りますが、TFT液晶としては綺麗な発色をしています。

シンプルプランで基本使用料無料のため、普段は無線LAN(Wi-Fi)で使って、必要なときにチャージして利用するようなライトユースやサブ機としてオススメです。プリペイドということなので月額料金の負担がありませんので、気軽に利用できる製品になっていると感じました。

記事執筆:伊藤浩一

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